みなさんの身近にいる野鳥。ハトやカラス、いろいろと問題になるムクドリなど多くいますが、その野鳥の足がどうなっているか観察したことはあるでしょうか?今回は家の餌場にやってくるスズメについて足の状態が悪い個体が意外と多いという内容を紹介します。

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こちらは過去に何度か登場しているお母さんスズメです。このように左足の中指が第一関節付近から失っています。

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こちらは同じ個体を2020年7月12日に撮影したものですが、全く問題なく子育てをしています。そしてこの親は2021年も再び庭にやって来て近所に巣を作り始めました。

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別の個体で2020年7月に撮影したものです。左足がグーの状態になっています。予想では何らかの理由で骨折したものと考えられます。この個体はこの日だけ目撃できました。

様々な個体を目にしてきましたが、このスズメは肉眼では他のスズメと一緒に行動しており一切不自由さを感じませんでした。撮った写真を後からパソコンで拡大したところ初めて障害があったことにに気づきました。そのくらい普通に歩いていたということです。

このような状態で生きていくことができるのか。よく見るとクチバシが黄色ではないのでこの年に生まれた若い個体ではありません。仮に2020年の春に生まれたのであればクチバシの根本がピーナッツのように黄色をしているため生まれから1年は経過しているということになります。

つまりこの個体は少なくとも2019年より以前に生まれた個体で、2019~2020年の冬は乗り越えたということになります。このように足が多少不自由であったとしても自然界では普通に生きていけることが分かります。

そのほかにも指の先端部分、爪の部分が欠損している個体ものがいるのですが、こちらも普通にしているので省略します。2020年に観察できたスズメ20羽程度のうち足が不自由な個体は3羽程度となっており、偶然だと思うのですがかなりの割合で足が不自由な個体が混じっています。

原因を作ったのは考えられるものとしてはスズメは他のスズメとの縄張り争いです。これが結構激しいものでプロレスラーのように仰向け状態で押さえつけるなどの行為も確認できています。また私の地域では2020年はモズが多く出没しており、これに襲われ逃げ延びた個体の可能性があります。この時、尾羽根の一部がないなど損傷した個体も目にしており、この点からもモズなどに襲われた可能性は十分に考えられます。


オマケのフラミンゴスズメ
鳥の中にはフラミンゴのように日常的に片足立ちをする種類がいますが、実はスズメも稀に行っています。こちらは2020年7月に撮影したもので、雨が降り寒い日にやって来た一羽が片足立ちをしていました。

この個体はしばらくして見かけなくなったのですが、足は健全で予想では寒かったので足を引っ込めていたと考えられます。
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